自転車セミナー第2弾!として、PJ25特別セミナー「デンマーク・コペンハーゲンの自転車政策と交通事情」を12月18日に開催しました。PJ25セミナーはこれまで会員限定で公開しておりましたが、クラブヴォーバンの理念をより広く、より多くの多様な方々に知っていただきたいとの思いから、今回は一般公開としました。おかげさまでたくさんの一般の方々にもご参加いただき、満員御礼の盛会となりました。
前半は、デンマーク・ロラン島在住のジャーナリスト、ニールセン 北村 朋子さんより、デンマークの最大都市、コペンハーゲンの市民が主体となって、行政を動かし、自転車を通勤・通学に快適に使えるようになってきた経緯を、豊富な写真資料とともにお話し頂きました。
昔は自動車だらけで人々が道路の隅に追いやられていた道が、カフェで休む人や歩く人々であふれ、活気に満ちた道に変化した様子がよくわかりました。
コペンハーゲン市内に住んでいて自転車で通勤通学している人は6割に上るそうです。片道20kmくらいまでは自転車通勤圏内。国全体では約4割。自転車を利用する市民アンケートを行ったところ、「環境にいいから」という理由はたった7%、約半数の人々は「一番早いから」「一番簡単だから」、25%の人々は「安いから」という結果だったとのこと。
自動車より自転車の方が、税金上でも交通規制上でも優遇されているため、「早くて安いから」自転車を使う、という人が多いのです。公共の電車やタクシーでも、自転車を乗せて利用することができます。
国会議員のみならず、皇太子さままで自転車に子どもを乗せて幼稚園の送迎をしているほど、自転車が暮らしに浸透している国、デンマーク。自らの葬式で「霊柩車」ではなく「霊柩自転車」を希望する人も増えてきているそうです。
後半は、設計士事務所を立ち上げ、省エネ建築のほか政治・社会やデンマークについても幅広く情報発信をしている一級建築士の松尾和也さんと、ニールセン北村さんとの対談。こちらについてはまた別途、コラムなどでご紹介しますね。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
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